クレソンはビタミン・ミネラルを多く含む為、イソチオシアネートなどがん予防や美肌効果も期待できるスーパーフード。
スーパーフードという事もあって、お店で売っているクレソンは100円~300円位と非常に高価です。
そもそも売っていない地域も多いので、自生しているクレソンを見かけたら迷わず収穫したくなってしまう人も多いんですよね。

しかし、

「クレソンは綺麗な水でしか育たないから自生しているものでも安心して食べられる」
「クレソンかどうか分からないけど、少しくらいなら食べても体に影響はないでしょう」
「外観、虫はいなさそうだしそのまま食べても問題ない」

このような考えで、自生したクレソンを食べるのは“絶対にNG”です!

今回は自生のクレソンを採取し、安心して食べれるよう注意点や、レシピを紹介していきますのであとで後悔したり失敗しない為にもぜひチェックしてみてくださいね!

自生しているクレソンは食べても大丈夫なの?

クレソンは非常に頑健で繁殖力が強いです。

湧水の近くなど、綺麗な水のそばに自生しているイメージがあるかと思いますが、実際に水質は問題でなく、どぶ川でも繁殖できます。

ですのでクレソンが繁殖しているからと言って、そばの水源が安全とは限らないですし、何より寄生虫等の心配からも、自生しているクレソンの生食は要注意です!

感染の報告例は少ないものの、自己責任といったところでしょうか。

寄生虫については後述しますが、水辺で摘んできたものは過熱して食べるのが無難です。

また、クレソンによく似た毒ぜりにも注意が必要。
毒ぜりは外見がゴツゴツしており芋っぽいです。
成長している毒ぜりとクレソンの違いはすぐわかりますが、成長しきっていない場合、茎や葉を見てもどちらがクレソンでどちらが毒ぜりなのかよくわかりません。

もし、そういった場合は根まで採取して確認しましょう。
毒ぜりの場合はたけのこ状の太い地下茎があるので、根元を見ると判断しやすいです。

それでも、毒ぜりかどうか判断できない場合、迷わず捨てましょう。
間違って毒ぜりを摂取すると嘔吐や下痢、けいれん、呼吸困難などが起こってしまいます。

季節や葉の色、茎の硬さに関する注意点

もともとはクレソンの旬は3~6月とされています。
春に収穫されますが、旬をすぎると茎が太くなり、硬くなるので美味しくなくなります。

ですが日本各地で栽培されることで、ほぼ通年手に入るようになりました。
季節によっては葉が紫になったりしますが、緑のものと同様、問題なく食べられます。

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寄生虫や害虫、アブラムシ、なめくじなど虫に関する注意点

自生しているクレソンに付きやすい害虫等や、絶対に食べてはいけない寄生虫について説明していきましょう。

肝吸虫について

自生しているクレソンには肝吸虫という寄生虫が住み着いている事があります。
この寄生虫を食べてしまうと、肝臓ジストマをひきおこし、最悪の場合肝硬変で死に至る可能性も…。

ナノクロムシ・アブラムシ・ナメクジ

次にクレソンにつきやすい害虫についてですが、蕪葉蜂の幼虫”ナノクロムシ”や、アブラムシ、ナメクジなどがいるようです。

自生しているものを摘む場合は手袋が必要ですね。

お庭などでクレソンを栽培する場合、ナノクロムシやナメクジなどは短期間にかなりの規模で食い荒らしてしまうようですので注意が必要でしょう。

ナメクジは触った手を洗わずにいた場合、広東住血線虫という寄生虫に感染してしまうことがあります。

アブラムシについては危険というイメージはないものの、食べてしまうのはあまり気持ちのいいものではありませんよね。

見つけた場合、牛乳をスプレーすると窒息する為、牛乳をスプレー後に洗い流すのが効果的。

いずれの場合にしても注意深く観察して溜め水につける、洗い流すなどの作業が必要です。

採取してきたクレソンを食べるならこのレシピ


クレソンはお肉のつけあわせというイメージが強いかもしれませんが、

  • おひたし、ごまあえ
  • みそしる、スープ、ポタージュ
  • すきやき
  • バター炒め

などにしてもおいしいです。

いずれもクレソンの香味や栄養を損なわないよう、加熱しすぎないのがポイント。
加熱しすぎるとイソチオシアネートという優れた栄養を摂る事も出来なくなってしまいます。
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生で食べられるものの場合は

  • (塩もみにして)クレソンごはん
  • グレープフルーツや生ハムとあわせたサラダ
  • パスタやお肉料理の備え付け

なども爽やかで鉄板メニューです。

まとめ

自生したクレソンを収穫する場合は、

  • 自生しているものを摘む場合、どくぜりと間違えないよう注意!
  • 自生しているクレソンには(報告例は少ないが)寄生虫の可能性あり
  • ナメクジ等触らないよう手袋が必須
  • 旬は春~初夏にかけて
  • 加熱する場合は香味や栄養を損なわないように手早く

以上のことに注意して収穫するようにしましょう。

もし、少しでも上記の事が理由で食べようか躊躇するような事があれば迷わず収穫しない事が重要です。
これらの事をしっかり頭に入れてイソチオシアネート・ビタミン・ミネラルの豊富なクレソンを楽しむようにしましょうね!